Repair|Sさま|MOULTON Double Pylon

Sさまより、MOULTON Double Pylonの修理とパーツ取り付けをご依頼いただいております。ありがとうございます。


さて、注文して長らく入荷しませんでした、マッドガードをいよいよ取り付けでございます。いや、その前にフロントフォークのダストカバーから行ってみましょう。




ヘッドセットへのゴミの進入を防ぐための専用ダストカバーが劣化しておりますね。




フロントフォークを取り外しての作業となりますが、外すとこんな感じです。
新しいダストカバーを装着して元に戻します。




さて、マッドガードですが、これニューシリーズ用に作られている訳ではなく、20インチAM用みたい。案の定、そのままでは取り付けできないのでフレームに当たる部分などをカット致します。




クリアランスを出来るだけ均一にしたいのと、ゆがまないように取り付ける為に、マッドガードを取ったり嵌めたり、削ったり、取ったり嵌めたり、削ったり。



マッドガードが綺麗に付いた!!と思いきや、キックスタンドが付かないじゃん。
早く気づけよと自らを叱責。
それにしてもどうしよか。


よし、ステーをフレーム裏側へ止めてみようー。ガーン、右側はチェーンに当たりまっせ。これは、もう右は外側、左は内側で行くしかない。



左右の取り付け位置が違うと、ステーのセンターや左右テンションが変わるので、バランスの合うポイントを探して整合させました。よっしゃ、後ろ終わり。



さて、フロント。ここに釣り金具を入れたかったのですが、タイヤとのクリアランスが低い。ブレーキアーチの取り付けボルトに仕込むしかない。あすこか~。


釣り金具を後退させて取り付け。場所が場所なだけに取り付けにくい。



んが、ここで問題発生。
ホイールを取り付けて回転させると音が出る。
何度もマッドガードとタイヤがこすれていないか確認するが、どこも当たっていない不可思議な現象。それが、ハブからの音である事に気が付くのに随分時間かかりました。
どういう事?僕が壊したのか?何か悪い事した?



分解して原因を究明。ハブベアリングと、スペーサーの隙間にご注目。これ左側。



これ、右側。
右側はベアリングとスペーサーの間に全然隙間がない。
これでは、スペーサーがベアリング回転している部分に接触してしまう。
左右のスペーサーを取り換えたり、ノギスで測ったりした結果。ベアリングではなくスペーサーに問題があると断定。

どういう事?


厚みの違いと表現しましたが、
実際は上画像の形状をしており、内側の出っ張りがベアリングに接触しないようになっています。この出っ張りの厚みが、左右で0.2mm程違うんですね。



そこで、スペーサーの足らない部分を補う為のワッシャーを作成。
組み立ててフォークに装着し、音の出ない事を確認。



さて、マッドガード取り付け作業に戻ります。
ステーを見ると途中から曲がっています。これは、フロントサスペンションがボトムした時に接触しないようにする為の曲げです。
でも、ニューシリーズ系はサスペンションの構造から曲げはいらない。



という事で、ステーは真っすぐに曲げ直し装着。
そして完成です!タイヤを新調していただきましたが、シュワルベデュラノはハイトが高く、マッドガードに接触してしまうので、コンチネンタルのスポーツコンタクトとさせていただきました。
Sさま、お待たせしました!

2 件のコメント :

  1. 今回もたいへんお手数をおかけしました。
    ありがとうございます。土曜日に取りに伺います。おかげさまで、これで街乗り化はひと区切りです。
    でもじつは最後にもうひとつ(ホントはまだあるかも)、お願いしたいことがあります。
    それは、レーシンググリーンの部分を全てピカピカのシルバーにしてもらいたいのです。これらの部分は、たぶんステンレスではなく鉄ですよね〜。そこで、現在の塗装を剥いでメッキしてもらいたい!
    このお願いは、また後日、あらためてお伝えします。
    しばらくは、このままのマッドガード付きを楽しみま〜す。
    今後もよろしくお願いします!

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    1. どうもありがとうございます。
      今後の楽しみ、ご一緒に検討致しましょう!

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