ニューモデル MOULTON SST 非分割


モールトンサミットでお披露目されたと言う、MOULTON SST非分割が当店に送られて来たので乗ってみましたよ。



その目玉的部分は、なんとトラスフレーム部分にギザギザが省略されている事。いったいどういう事なのかと困惑されるモールトンオーナーもいらっしゃる事と思いますので、ダイナベクター社の説明文を掲載します。


SST非分割、これは軽量化のためフレームのジグザグ補強を撤廃した純粋スポーツモデルです。

ジグザグ撤廃ということは本来必要なかったの? と思われるでしょうが、もともとTSR・SSTのフレームは全てのモールトンの中で最も剛性が高い(お城製より重いので当然です)、ならば剛性の高まる非分割ではジグザグを省略できないか? という発想からいくつも試作して剛性の比較を行ったそうです。

さて、完成した新型SST非分割モデルが送れてくると、TSR非分割より300gも軽く、これはAMスピードに迫る軽さです。
なおギリギリの剛性ゆえ大型リアキャリアに重い荷物を載せて高速で走るとフレームがよじれてしまうそうです。
大型キャリアの使用禁止という指令が来ております。

軽く仕上がったSST非分割は気軽なセカンド・バイクとして魅力的ですね。



さて、このSST非分割、実際のって見て感じるのは大きな段差などの衝撃があるとフレームがたわんで吸収しているようで、実に柔らかい乗り味をしている事です。
また、細かい振動も幾分吸収性が高いように思います。

それは、ロスの少ない固いフレームをガシガシこいで推進させる方が好きな方には向いていないでしょうが、ツアラーとして考えた場合に、その穏やかな性格から大荷物を積まない、宿を利用したような旅にお使いになると、心地よくお使いいただけると思います。



走り以外の見た目のお話ですが、フレームセンター部分の部品が作り込みにひと手間かかっていて、今までの非分割式以上にスマートでかっこいい雰囲気を持っています。また、ジグザグが省略されている為に各パイプが長くみえ、全体として優美に感じました。

分割できないので輪行の旅には向いていませんが、このカ細いフォルムは結構好きになってしまいました。細い柱を多様したカッコいい日本建築みたいですし。



さて、フレームキットとしてのお値段ですが、税込上代は分割と同じで \286,200 となります。
今のところカラーチョイスはお城カラーのロイヤルブルーとマルーン(むらさき)です。

博士なき後、新しいモールトンが動き始めています。
これから出てくる自由な発想の新型フレームを、みんなで楽しみにしましょう。
もちろん旧来の博士の設計したモデルも大切に生産していただきながら。

4 件のコメント :

  1. 北陸のTSR MAXIMUM SPEED2017年6月22日 18:51

    おー!諸般の事情でサミット不参加だったので
    外装変速でフレーム構造がよく解る画像、初めて見ました。
    TSRの細い楊枝みたいなギザギザより、SST非分割の
    一部残ったジグザグ補強、太くて好きかも。

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  2. そうそう、太いギザギザが今までのTSR/SSTにはない所ですね。
    MAXMUM SPEEDのギザギザ取りましょうか?

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  3. 北陸のTSR MAXIMUM SPEED2017年6月25日 10:13

    細い楊枝みたいなギザギザは、
    TSRのみのアイデンティティーって事で残しますwww

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    1. 賢明なご判断でございます~。

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