理屈と、納得のあいだ

扉の向こうに、お客さんではない人が佇んでいた。

家の修理などをやっている業者さんらしい。

一通りの説明が終わると、不思議と自転車の話になった。

自分の話だけして帰る人が多い中で、こういう流れは少し珍しい。

なんでも、友人が30万もする自転車を買ったらしいが、
その価値がよく分からないとのことだった。

自転車に乗ると、エンドルフィンやオキシトシンといった、
いわゆる「幸せ物質」が脳内で分泌される。

その影響で気分が良くなり、
結果として「少し良い自転車でもいいかな」という気持ちになる。

そんな話をすると、
遠くを見ながら「分かるような気がします」と言っていた。

こういう伝え方も、悪くないのかもしれない。

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