扉が開くたびに

扉を開けて、誰かが入ってくる。

外人さんの気配。

自転車が好きなのだろう、店内をゆっくりと眺めている。

やがて携帯を取り出し、旅の記録と愛車の自慢が始まった。
家族そっちのけで。

思わず、笑ってしまう。

モールトンに興味があるらしい。

──また扉が開く。

今度は、元気そうなご高齢の女性。
緑のスカートが印象に残る。

「買う気はないけど、見ていい?」

もちろん、どうぞどうぞ。

モールトンは、今日も人気者だ。

モールトンSST、やっと展示できた。

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