旅する自転車で、レトロ旅♪

神埼巡り ～長崎街道で出会う風情と歴史～

今年の夏の暑さは、いつ終わりを告げるのか。
しかし、9月ともなるとどこかしら秋の気配を感じるのではないかと期待を込めて、自転車に乗ることを決意しました。
以前から佐賀県神埼市へのポタリングを計画しており、いよいよそのコースを試します。
しかし、昼の暑さを避けるために50kmの行程を、33.3kmに短縮です。

今回の主な目的は、神埼市を通る長崎街道を走り、その雰囲気に浸り、心の満足を得ることです。

神崎の三田川中央公園に車を停めて走り始めます。
おっと、準備体操を忘れてはいけません。
それにしても暑い。
時刻は10時30分。
なぜもっと早く出発しなかったのか、と少し後悔。
公園では、ご高齢の方々がテニスを楽しんでいます。
その暑さをものともせず元気にプレーする姿に、ただただ感心しました。

少し走り始めると、赤信号に止められました。
ふと目に留まったのは、歩道に描かれたカラフルなマンホール。
そこには「romantic佐賀」と書かれ、吉野ヶ里の遺跡とロボットが描かれていました。
正直、意味がよく分かりません。
でも、こういう「謎」を考えるのも旅の楽しみ。次回はこのマンホールの謎を解明したいと思います。

長崎街道に差し掛かると、すぐにその雰囲気が伝わってきました。

昔の家々がその姿を色濃く残して現れ、思わずワクワクしてしまいます。

途中で見つけたのは、いちご羊羹と書かれた旗が風に揺れるお菓子屋さん。
羊羹好きの私としては、立ち寄らずにはいられません。

店主はお年を召したご夫婦で、お菓子を作り続けて70年になるそうです。
戦後、何をして生活していこうか考えた末に、お菓子屋を始めたとのこと。
人々の営みを感じられる、こういう出会いもレトロ旅の醍醐味です。

ここで買ったいちご羊羹とえんどう豆のお饅頭は大変美味しく、また訪れたいと思いました。
こうしたお店が無くならないことを心から願います。

その後、長崎街道を離れて下村湖人の生家へ向かいました。
道中、暑さに耐えかねて休憩場所を探していると、突然「隣のトトロ」のようなものが現れました。
ここは公民館の広場ですが、なぜトトロがいるのかは謎です。

こうした偶然の出会いがあると「ラッキー」と思わず心の中で叫んでしまいます。
選んだ道が少し違えば、見逃してしまったかもしれませんから。

走り出すと驚いたことに、次から次へとトトロのようなものが現れます。
それぞれ手作り感があり、微妙に表情が異なります。
これには思わず笑ってしまいました。
もしかすると、子供たちを楽しませるために作られたのかもしれません。
そんな想像を巡らせるのもレトロ旅の楽しみです。

下村湖人の生家に到着すると、汗だくの私を丁寧に迎えてくださいました。

ところで、湖人が描いた『次郎物語』は読んだことも映画で見たこともありません。
また、湖人が私の故郷である唐津で校長をしていたことも知らず、少し恥ずかしくなりました。

それにしても、立派な旧家の見学は本当に心を満たしてくれます。
昔の大工の技術や設計が随所に見られ、その時代の息吹を感じられるのが魅力です。

午後3時、暑さのピークを迎えつつスタート地点に戻ってきました。

今回のレトロ旅「神埼」では、今も守られている長崎街道の趣を感じられたことが嬉しかったです。
また、至る所でお地蔵さんと出会い、綺麗な花を供えられたお姿や可愛い着物姿に、町の方々の心遣いを感じました。
次回は違う季節に、また訪れてみたいと思います。

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お知らせ

今回のレトロ旅は、スマートフォンアプリ「Cyclers」で作成されています。

１）行きたい所を予めマーキングしておき
２）行きたい順番並べて、自動的にコース作成

３）コースを手動で部分修正

４）現地でナビゲーション（有料だと英語の音声ナビができます）

どうぞ皆さんも、楽しい旅を♪